世界初!液体水素(-253℃)に用いる極低温用標準白金抵抗温度計開発に成功!

NSR-13K-1000は、外径φ1.8mm、長さ15mm、0℃において1000Ωのセラミックス素子。国際的な温度の基準であるITS-90に、±5mK(0.005 ℃)以内で準拠する、世界初の標準白金抵抗温度計です。従来の白金抵抗温度計Pt100と比較して、極低温域において10倍の測定感度で温度測定が可能です。

世界初!1000Ω極低温用標準白金抵抗温度計

極低温用の標準温度計として最小クラスの 1000Ωのセラミックス素子。日本工業規格(JIS)に規格化されているPt100の下限温度は、-200℃までとされており、液体水素の温度である-253℃を計測するための工業規格は、現状では存在していません。1000Ωにすることで、 従来の日本工業規格(JIS)の白金抵抗温度計Pt100と比較して極低温域において10倍の測定感度を実現しました。

10Kでの冷却処理による温度計の安定試験

10K(-263 ℃)とTPW(0.01 ℃)の 繰り返し評価により、TPWにおいて ±1mK(0.001 ℃)以内の安定性を確認。

10K(-263℃)にて冷却処理を行い、その処理の前後において、水の三重点(TPW:0.01℃)での抵抗を測定し、温度計の安定性の評価を行った結果です。温度計作製直後の初期冷却処理を行い、TPWでの抵抗変化が安定した後は、冷却処理を継続しても、TPWでの抵抗は温度に換算して±0.001℃で安定していることを確認しました。ITS-90の-260℃〜0℃の温度領域では、白金抵抗温度計の条件の一つとして、水銀の三重点(-38.8344℃)と水の三重点の抵抗比が0.844235以下であることを規定しています。開発品は、この条件をクリアしています。

産総研による極低温での性能評価結果

国内でITS-90を実現し、かつ、日本国と他国との整合性を保証している国内唯一の機関である産総研にて評価。産総研での低温における性能評価により、ITS-90と±5mK(0.005 ℃)以内で整合していることを確認。

本製品の低温度での性能評価は、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)の協力のもとで行われました。本製品をITS-90と同様の方法で校正を行い、産総研が保有する温度標準と比較することで評価されています。図は、液体水素の温度-253℃を含む極低温域での評価結果です。縦軸のdtが本製品と産総研の温度標準との差に対応しています。この評価の結果、本製品と産総研の温度標準は±0.005℃で整合していることが確認され、本製品は±0.005℃以内でITS-90に準拠しており、-200℃を下回る極低温域において、高精度な温度測定を可能とすることがわかりました。

小型化で熱流入抑制効果

センサ形状を小型化することで、センサの熱容量が小さくなり、極低温計測で障害となる熱流入を抑制する効果が生まれます。

液体水素社会実現の基礎

水素は温室効果ガスであるCO2の排出がゼロのクリーンエネルギーとして期待されています。常温常圧で気体である水素を-253℃まで冷却して液化すると、体積が1/800になり、大量に運搬・貯蔵する際の効率が画期的に向上します。温度を正確に測ることは、液化技術の要です。

仕様

白金抵抗素子 セラミックス 外径φ1.8mm/長さ15mm
抵抗値 1000Ω(at0℃)
規格・温度特性 1990年国際温度目盛(ITS-90)準拠
分解能 0.8 ohm/℃(at -253℃ 従来のPt100の10倍)
測定精度 0.01℃ オーダー
保護管 SUS316Lφ3.0mm-長さ30mm
リード線 白金線φ0.25mm
導線形式 4導線式
−253℃のときの抵抗値 約4.5Ω(NSR-13K-1000) 約21.7Ω(Pt1000)

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